今日は2月22日…そう、「竹島の日」であった。
一般の人にはあまり関係のない日かもしれないが、普段は平穏な島根県が、例えれば、あの名作ガンアクション漫画「BLACK LAGOON」に登場する危険極まりない街「ロアナプラ」と化す日だと言える。
島根県庁に勤めている自分は、気が気ではなかった。
せっかくなので、竹島のことや、2月22日に島根県では何が起こっているのか、そして名作「BLACK LAGOON」のことまで、おはなしします。
竹島って?
竹島とは、日本の島根県の隠岐諸島と韓国の鬱陵島との間に位置する岩山からなる島のことである。
日本、韓国がともに領有権を主張しており、韓国では独島と呼称され、以前は人の住めない無人島であったが、現在は韓国の沿岸警備隊が竹島に常駐し占拠している。
歴史をかいつまんで説明すると、第二次世界大戦終結の1945年まで日本側が竹島を支配していたが、戦後、一時的に韓国の独島義勇守備隊と名乗る民兵組織が竹島に侵入し、近海の日本船舶を拿捕したり日本の海上保安庁巡視船へ機関銃を撃つなどした。
1952年1月、李承晩大統領は「李承晩ライン」を国際法に反して一方的に設定し、同ラインの内側の広大な水域への漁業管轄権を一方的に主張するとともに、そのライン内に竹島を取り込んだ。
1953年4月からは韓国沿岸警備隊が竹島に常駐を開始した後は管理下となり、そのまま韓国が実効支配を続けている状況である。
「李承晩ライン」の設定は、公海上における違法な線引きであり、韓国による竹島の占拠は、国際法上何ら根拠がないまま行われている不法占拠だ。
このような行為は、竹島の領有権をめぐる日本の立場に照らして決して容認できるものではなく、竹島をめぐり韓国側が何らかの措置等を行うたびに厳重な抗議を重ねるとともに、その撤回を求めてきている…とのことだ。
竹島の日って?
2月22日。竹島の島根県編入が決まった1905年から100年目の2005年に制定された島根県の記念日である。
島根県議会は2月22日を「竹島の日」とする「竹島の日を定める条例」を制定し、当時の澄田信義島根県知事もこれを全面的に支持した。
条例には「県民、市町村及び県が一体となって、竹島の領土権の早期確立を目指した運動を推進し、竹島問題についての国民世論の啓発を図るため、竹島の日を定める」と掲げられている。
この条例制定に対し竹島を独島と称し実効支配下に置いている韓国は、国民、政府とも反発を続けている。2005年3月に韓国の馬山市が「対馬島の日」を制定し、対馬が韓国領であることを主張するなど両国政府間、自治体間の対立が深まってしまった。
実効支配強化を目ざす韓国は2012年8月に李明博が現職大統領として初めて竹島に上陸。そうした背景もあり2013年2月22日に厳戒態勢のもとで行われた式典には、日本政府関係者が初めて出席し、政府・県が一体となって竹島が日本領であることを訴えた。
島根県では、毎年2月22日に「竹島の日」を記念して松江市で式典が開催され、政府要人が出席したりするが、松江市が戦場と化す。
右翼団体と島根県警がバチバチと睨みあっているからだ。
時には、ここに韓国の団体が混ざり、三つ巴の戦いとなる。
今日は朝から、物々しい雰囲気だった。
島根県警の大部隊が出動し、職場の周辺は警察官だらけだ。
そこに右翼団体が抗議活動を始め、松江市内では街宣車が走り回り、もうなんだかカオスな状況であった…
BLACK LAGOONって?
ここで話題を変えて漫画の話でもしよう。
BLACK LAGOONとは、『月刊サンデージェネックス』(小学館)で連載中の、広江礼威先生によるガンアクション漫画の傑作だ。
シリーズ累計発行部数は850万部を突破し、テレビアニメも3期まで放送されている。
物語の概要
この物語は、タイの架空の犯罪都市ロアナプラを舞台に、荒事も請け負う運び屋と、いわゆる裏社会に属する組織や人物たちが繰り広げるクライムアクションである。
銃や爆弾などが頻繁に登場し、一部のシーンにかなり残酷な描写、一部の人物の言動に表現上の問題、そして社会的な問題描写も見られ、猥語や俗語が頻繁に飛び交い、銃撃戦での殺戮及び格闘戦を盛り込んだ暴力描写の活劇要素、舞台となる島での勢力構図から他愛無い日常で発生するスラップスティック、アメリカのTVドラマやハリウッド映画作品の引用まで、娯楽要素満載の構成となっている。
物語のあらすじ
日本の商社・旭日重工の社員である岡島縁郎は、会社の機密ディスクを輸送中、南シナ海で違法な運び屋・ラグーン商会に誘拐されてしまう。
自分が会社から見捨てられたことを知った岡島は、ラグーン商会のメンバーに協力することに。
「ラグーン商会」のメンバーは、銃の腕は超一流で“二丁拳銃”(トゥーハンド)の異名を持つ中国系アメリカ人のレヴィ、マッチョでタフで博識だが変人というラグーン商会の黒人ボス・ダッチ、メカニック・情報収集役で本名不明、ユダヤ系アメリカ人のベニーと、なんとも個性あふれた面々である。
そして世界の現実を知った緑郎は、ネクタイを絞めた海賊ロックを名乗る。
撃ち合いも争い事も大嫌いだが交渉能力に長けたロックは、ラグーン商会の一員としてロアナプラの住人となり、育ちも性格も正反対のレヴィとは次第に互いにない部分を補い合う「相棒」となる。
そんなロックは、仕事をこなす度、確実に悪党として覚醒していくのだった…
これが、悪徳の街・ロアナプラを舞台に、悪党どもが繰り広げる、スタイリッシュ&ハードボイルド・ガンアクション!『BLACK LAGOON』である!
〇公式ホームページ
〇試し読み
島根県がロアナプラと化した日
本当に、今日は騒がしい日であった。
普段は平穏な松江市だが、今日は犯罪都市ロアナプラに変貌したような錯覚を覚えた。
1日中、外では罵声が飛び交っていた。
街宣車から、軍歌のような歌がガンガン聞こえてきた。
しまいには、何故かゴジラの曲が聞こえてきた。
最後の方は、なんかこの人たち、ちょっと楽しんでねーか、と思えてしまった。
まぁ、なんというか、ウクライナ問題など世界情勢が変化している昨今、あらためて国際関係について考える必要があるなと思った1日であった。